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合わせ毛布の加工ルート

​編立

マイヤー毛布はカールマイヤー機で編んでいます。パイル糸をクリルスタンドに立て、整経で巻き取られたビームをセットします。そして、基布と基布の間にパイル糸が交差する形で生地が編まれていきます。パイル糸をアクリル, 綿, ウール等に変えることで様々な素材の毛布をつくることが出来ます。

さらに、基布は輪っか状の鎖糸’と挿入糸’の2種に分かれます(詳しく>>基布の構成)鎖糸の輪の中にパイル糸が入ることでパイル糸が輪っかに縛られて、毛抜けしない形態安定性の高い毛布になります。

 

ちなみに、この基布はレースに似ていますが、ドイツではマイヤー編機は元々レース用として開発されたもので、それを日本で独自に改良してマイヤー毛布が出来上がりました。

 

また、織毛布は毛足が短くしかできませんが、毛足の長さを自由に設定できるのもマイヤー毛布の優れた特徴です。

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​センターカット

編み上がった生地をセンターカットの工程で半分に切断していきます。その仕組みとしては、常に円状に回転して待ち構えている刃に、生地が下から入っていくことで半分に割れていきます。

 

1,000本もの糸を一気にカットするためには、常に切れ味の良い刃が必要です。そのために絶え間なく砥石で研ぎ、鋭利な状態を保ちながらカットしています。

スクリーンプリント

センターカットされた生地の上にスクリーンをのせ、その上に染料を入れます。そして、スクリーン内のスケージ(金属の棒)が動き、版画のように生地へ染料が刷り込まれていきます。

生地によりますが、スクリーンは全部10枚まで取り付けることができます。1枚につき1色分しか染料が入らないので、原理上は10色しか使えませんが、それ以上の色数を使ってプリントすることができます。実際、モナリザの毛布は16色使用しています。

そのための技法としては重色'、抜染'、グラデーション'の3つあります。重色は色を重ねる、つまり赤色に染色された生地の同じ箇所に青をのせて紫にします。抜染は色を抜いて染める手法で、糊を先に上にのせた後で染料をのせることで色濃度が薄くなります。グラデーションは染料が生地に全て浸透していかないようにスクリーンに細工しています。

グラデーションの手法はスクリーンを作る技術も不可欠です。その技術も年々進歩しています。例えば、元々は手彫りでスクリーンを製造していましたが、近年では写真や画像をそのままコンピューターに取り込んで作る方法も開発されました。

モナリザ絵画をそのまま毛布にできるレベルまで、上記の手法を使いつつ繊細な部分まで染色によって表現ができるのは日本ならではの技術です。

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​連続染色機

連続染色機は主にアクリルなどの合成繊維を無地で染める際に使われます。連続的に流れていく形で生地を染色していくため、この名がつけられています。 

染料が入った浴槽へ生地を浸漬する形で染めます。そのあと、余分な染料を絞った後にスチーム機へ連続で入っていきます。

オーロラ染色機

連続染色機内に、染料を生地にスプレーで吹き付けて染色するオーロラ染色機'を備えています。

生地の基布側からスプレーを吹き付けることで、毛先の部分が染まらない白地が残るため、霞みがかったオーロラのような見た目の毛布にすることができます。

スプレーの当て方を変えることで様々な模様パターンを出すことができます。基布側だけでなくパイル側から染料を吹きかけることもあります。

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合わせ毛布の場合はニューマイヤー毛布と異なり起毛工程が入りません、合わせ毛布の生地とニューマイヤー毛布の生地の違いはニューマイヤー毛布は起毛工程を通して裏側にもパイルを生やし、両側にパイルが出ている状態です。合わせ毛布は片側だけにパイルが出ていて、裏側はつるつるの状態です。パイルが出ていない裏側同士を内側にして縫い合わせをします。

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毛さばき

乾燥機を通した後の糸1本1本は撚りがかかったままの状態です。糸を開毛するために、針布が巻き付けられたローラーに生地を当てていきます。糸を針で開毛し、撚りを解いて絨毯の様な状態からふわふわした綿の風合いにしていきます。

職人は生地と針が当たるタイミングを眼と勘で数ミリ単位に調整します。生地の底から毛さばきをしっかりかけることでボリューム感のある毛布に仕上がります。

ポリッシャー

毛さばきした後の生地では毛が縮んでいる状態です。

この工程では、生地に熱を加えて毛をのばすことで光沢とボリュームを出していきます。常温の状態から約200度の高熱を加えることで生地が柔らかくなると同時に、毛が縮れているのがまっすぐに伸びていきます。毛布を髪に例えると、ストレートパーマを掛けるイメージです。

熱を帯びたシリンダー(金属製の筒)が回転しています。温度差が異なる2つのシリンダーをあてることで光沢が出てきます。髪で例えると、高い温度でドライヤーを当ててから、低い温度で当てることで艶を出していくのと同じ原理になります。

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​シャーリング

この工程ではパイルの長さをそろえるために、毛先をカッターで刈り取っていきます。毛の長さが一定になることで生地が滑らかになり、さらに柄もより鮮明になります。

 

高速回転式のスパイラルカッターを使用することで、より刃や生地に負担をかけないで刈りとることができます。また、シャーリング機内に吸引機が付属し、加工の際に発生した微塵も取り除いていきます。

縫製ミシン

合せ毛布の場合は2枚の基布側と基布側を張り合わせて1枚の毛布になります。

(詳しく>>合わせ毛布とニューマイヤー毛布)

 

ニューマイヤー毛布の場合は、そのまま1枚でヘムを生地の縁につけていきます。サイズに合わせた裁断の後に手作業にてヘムを縫い付けていきます。2つの検針機による入念なチェックの後、複数の目で検品して出荷されます。

 

掛け毛布以外にも色々なものを扱っています。

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